レジリエンス(回復力、抗病力)を身につけるには、体の「酸化」を防ぐことも大切です。
「酸素は“毒”である」と言うとみなさんは驚かれるかもしれません。もちろん人間は酸素がなくては生きていけません。人間は酸素を取り込んで、ミトコンドリアという工場でATPというエネルギーをつくります。この際、「活性酸素」という細胞毒がどうしてもできてしまうのです。
ミトコンドリアから漏れた活性酸素は、遺伝子を障害してがんをつくります。前立腺肥大、高血圧、動脈硬化、認知症、病的な老化など、ほとんどの病気に活性酸素が関係しています。ろうそくは、酸素があると激しく燃えますが、それだけろうそくの寿命は短くなるともいえます。これと同じことが私たちの体でも起こっているのです。
一般的にラットの寿命は3年ですが、100%酸素の存在下ではわずか3日で死んでしまいます。私たちは酸素がなくては生きていけませんが、同時に酸素を吸うことで体をさびつかせたり、老化させたりする矛盾を抱えているわけです。
レジリエンス高め若々しく生きる