長崎県の島原半島の南部に位置する南島原市。そこでは40年以上も前から「めし泥棒」なる、なめ味噌が伝統食として愛され続けている。
めし泥棒とは、麦と大豆を主原料にし、昆布やしょうがなどを加え、数カ月間熟成させた発酵食品。
金山寺味噌などのなめ味噌同様、味噌汁などに使うのではなく、ごはんのお供として食べられている。長崎県出身の岩崎紀明さんは、故郷の味として、今でもめし泥棒が忘れられないという。
「九州地方独特の甘めの味噌にしょうがの辛さが加わり、ピリッとした風味に仕上がっています。これがあれば、ごはんは何杯でもいけますよ」
ちなみにめし泥棒とは「あまりのおいしさに食欲が止まらず、隣の家のめしまで取ってきて食べてしまう」ことから名付けられたという。
めし泥棒のような発酵食品は健康面でもメリットを与えてくれる。
真似したい伝承療法