家計簿を見れば病気がわかる

血圧改善の効果大「バナナ」の消費が少ない九州

(C)日刊ゲンダイ

 バナナは糖分が豊富なので、カロリーを心配する人がいます。しかし、消化吸収されにくいオリゴ糖と呼ばれる成分が多いため、味覚ほどにはカロリーはありません。オリゴ糖は、大腸の善玉菌の餌になり、腸内環境を整える効果があるといわれています。ヨーグルトと一緒に食べると、さらに効果が増すという説もあります。

 また食物繊維も豊富なので、便秘気味の人におすすめです。とはいえ、バナナ好きの県は大腸がんが少ない、といったことはありません。大腸がん予防の効果はなさそうです。

 カリウムも豊富です。カリウムは、体内のナトリウムの排泄を促す働きがあるため、塩分多めの食事を取っている人に向いています。塩分の取り過ぎは高血圧のもとですから、その意味でバナナには血圧改善の効果が期待できます。

 血糖値の急激な上昇を抑え、糖尿病を予防する効果があるという人もいます。最近では、バナナを食べると、むしろ血糖値が下がるという説が出てきています。実証はまだこれからで、信頼性の低い話です。しかし、もしそれが本当に証明されれば、バナナは名実ともに果物の王様として、不動の地位を確立できることでしょう。

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