有名病院 この診療科のイチ押し治療

【糖尿病の持続血糖モニター】東京慈恵会医科大学附属病院糖尿病・代謝・内分泌内科(東京都港区)

東京慈恵会医科大学附属病院の西村理明准教授(提供写真)

 CGMは、測定器本体と電極の付いたセンサーで構成され、センサーの先端を患者の腹部につけるだけ。5分ごとに皮下の糖濃度を測定し、そのデータが本体に記録される。一日最大288回測定でき、連続6日間のデータが記録可能。センサーをつけたまま入浴もできるという。

「たとえば、インスリンによる治療中で、深夜に低血糖、日中に高血糖を示す血糖変動が見られたら、寝る前の持続型インスリンの量を減らせば低血糖の反動による血糖上昇がなくなるので、昼間の高血糖が改善します。このように、どのタイミングでどの種類・量のインスリンを使えばいいか、個々の患者さんの血糖変動に合わせて治療の最適化が図れます」

■保険適用なら3割負担で1回5000円

 夜間睡眠中の低血糖は、認知症の発症や突然死につながる恐れがあるという。24時間心電図や24時間血圧計と同じように、隠れた低血糖や急激な血糖上昇をあぶり出すことができるのがCGMなのだ。

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