怖い薬の飲み合わせ

便秘薬の成分が抗菌薬の作用を弱めてしまう

(C)日刊ゲンダイ

 男女問わず、多くの人が悩まされているのが便秘です。排便は体内の毒素を排出するという重要な働きがあるので、重大な問題といえます。

 便秘薬として多用されているのが「酸化マグネシウム」(商品名:マグミット、マグラックス)です。ただし、他の薬との飲み合わせを考えなければなりません。最も有名なものは感染症の治療に使われる「抗菌薬」との飲み合わせです。酸化マグネシウムとある種の抗菌薬を併用することにより、抗菌作用が弱くなってしまうのです。

 酸化マグネシウムとの併用で効果が弱まる抗菌薬には、「ニューキノロン系薬」(商品名:クラビット、グレースビットなど)や「テトラサイクリン系薬」(商品名:ミノサイクリンなど)があります。抗菌薬は、服用した後に腸から体内に有効成分が吸収されることによって、ようやく効果を発揮します。しかし、酸化マグネシウムは抗菌薬の有効成分と結合し、析出(ある物質の溶液からその物質が固体として現れる)してしまうという性質があります。これでは、抗菌薬の有効成分が腸から吸収されなくなり、適切な効果を発揮できなくなります。

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深井良祐

86年岡山県生まれ。岡山大学薬学部大学院在学時に薬学系サイト「役に立つ薬の情報~専門薬学」(http://kusuri-jouhou.com/)を開設。医薬品卸売企業の管理薬剤師を経て独立し、現在は医療系コンサルタントとしても活動。株式会社ファレッジ代表取締役。