有名病院 この診療科のイチ押し治療

【メタボ教育入院】東京逓信病院/内分泌・代謝内科(東京都千代田区)

(C)日刊ゲンダイ

 24時間の蓄尿検査は必須で、尿中のC-ペプチドを測ることで自分の体内から分泌されるインスリンの量を正確に知ることができる。必要があれば、経口ブドウ糖負荷試験も行うという。

「高血圧の方では、副腎にホルモン産生腫瘍ができていて、その過剰分泌で起こる内分泌性高血圧があることもかなり多い。それもホルモン検査(血液採取)で見つけられます」

 教育入院で生活習慣の改善を学んでも、継続が難しい人も多い。そのため退院後は、3カ月に1回くらいの外来通院でフォローアップする。体重が3~5キロ減ると軽い合併症ならほぼ改善する場合が多いので、当面の目標はそれをキープすること。

 治療がうまくいくと10カ月くらいまでは順調に減量でき、30~40キロの減量に成功する人も少なくない。

 また、糖尿病薬のGLP─1製剤(注射)には食欲を抑える効果もあるので、食事量を減らせない人には効果的。規則的投与で体重130キロが1年半で85キロに減った人もいるという。

■データ
郵政民営化に伴い、07年から日本郵政株式会社の直轄病院。
◆スタッフ数=医師5人
◆年間初診患者数(15年)=436人
◆メタボ教育入院数=年間約80人

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