厚労省の推計によると、認知症者は462万人(2012年)。これが25年には700万人を数え、65歳以上の5人に1人が認知症者になる。
家族がこうした認知症者を抱えると、もっとも神経をすり減らし、大きな負担になるのが「徘徊」の対策だ。
埼玉県草加市に住むサラリーマン、Sさんの父親(71)は3年前に軽い認知症と診断された。
最初の頃は、家族の目を盗んで外出し、スーパーで買い物した後、金を支払わず帰宅する行動を繰り返した。店員から追いかけられ、何度警察のお世話になったことか。
次第に認知症が進行すると、深夜、あてもなく外出するようになった。家族総出で自宅周辺を捜し回ったことも、2度や3度ではない。
こうした徘徊捜索の機器として開発されたのが「HITOCOCO」(製造・オーセンティックジャパン㈱=福岡市)である。
介護を助ける“切り札”はコレだ