介護を助ける“切り札”はコレだ

徘徊対策 山岳遭難救助隊の装備がヒントになった捜索機器

徘徊捜索機器として開発された「HITOCOCO」(提供写真)

 もともと、山岳遭難救助の現場で、警察や山岳遭難救助隊が使っている捜索機器からヒントを得たものだ。発売元の「キングランメディケア㈱」(東京・神田)営業本部の青木秀行氏が言う。

「およそ1キロ圏内の捜索が可能です。認知症者にお守り袋の中などに入れた重さ20グラムの子機を携帯してもらい、親機(70グラム)から離れると、6秒以内に反応がなければ親機が警告(音、振動)します。サーチ機能は、暗闇でも関係なく、画面に、“徘徊者の所在地まで何百メートル”といったように矢印で方角を指示してくれます」

 介護保険対象商品で、個人負担のレンタル料金は1カ月700円。福祉用具レンタル店で求めることが可能だ。

 認知症者の見守りには、この他に「徘徊みまもり太郎」(㈱レオン=長野県小諸市)という機器もある。玄関に人感センサー(距離、7メートル範囲)を置き、外出するときやベッドから転落してもアラームが鳴る。

 内蔵したマイクによる音声通話も可能だ。こちらも介護保険レンタル対象機器で、月に約4000円。買い取りは5万2000円である。

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