薬物依存は刑罰では治らない 専門医語る「唯一の手段」は

清原被告には懲役2年6カ月、執行猶予4年の判決(C)日刊ゲンダイ

「薬物依存から回復するためには継続的な治療しかありません。最初は薬物を使用していても、治療を継続し、欲求コントロールの方法を学んでいく以外に手はない」

 薬物に限らず依存症は、治療を受けていても、安定してやめられるようになるまで「大失敗(再使用を繰り返して大きなトラブルなどを起こす)」を7~8回繰り返すという。大失敗は挫折ではなく、「断薬」へのプロセスの一環だ。

「だから薬物依存の患者が欲求に負けて薬物を使用しても、決して責めない。治療継続を褒め、対策を考える。こういった治療サポートプログラムの確立で、治療の継続率が上がるのです」

■最も口にしてはいけない言葉とは?

 松本医師は、2006年に「せりがや覚せい剤依存再発防止プログラム=SMARPP(スマープ)」を開発。治療と並行し、週1回、精神科医などのスタッフと患者が薬物への欲求対策などを学ぶ。毎回の尿検査で薬物使用と出ても、通報せず、自首を勧めない。欠席した患者には「来てくださいね」などとメールする。

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