いきむな危険! トイレでは脳卒中や心臓病に要注意

いきむな危険!(C)日刊ゲンダイ

 便秘とは「3日以上排便がない状態か毎日排便があっても残便感がある状態」をいう。「平成25年度国民生活基礎調査」によると、男性は50代から、女性は20代から急に便秘が増える。別の調査では60代半ばの半数は下剤を常用しているという。

 便秘と脳梗塞とは一見無関係に見えるが、そうではない。鹿児島赤十字病院の研究報告では、便秘の男性は便秘のない男性よりも心血管イベントのリスクが高いことが報告されている。大阪大学医学部公衆衛生学教室の研究では、排便回数が「2、3日に1度がやっと」という男性は、「毎日排便する」男性よりも心血管死や脳卒中死リスクが高かった。しかも、下剤を使っている人は脳血管が詰まる虚血性脳卒中との関連が強く、使っていない人との比較では女性で1.45倍、男性で1.37倍も高かった。

■水分を多めに摂って便秘対策

 とくに夏は脳梗塞に注意が必要だ。寒さで血管がこわばる冬に多いイメージがあるが、国立循環器病研究センターの調査では、1年間で夏が最も多いという。東邦大学医療センター佐倉病院循環器科の東丸貴信教授が言う。

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