こうしたトラブルが起こった場合、上司に「ヒヤリハット」(事故を招く危険性)や「事故報告書」を提出しなければなりません。私たち看護師にとっては“余計な業務”になるのです。
もうひとつ、高齢患者さんの物忘れで多いトラブルは「金品」の問題です。
入院するとき、「現金を持ち込まない」という入院規則があります。それでもなぜか高齢者は、現金を手元に置きたがる方が多い。
持っているだけならまだいいのですが、「現金がない! 盗まれた!」と騒ぎ出し、同室の入院患者や看護師に疑いの目を向けてくる場合もあります。
後になって、本人の枕の下から現金が見つかっても、こういう患者さんは周囲の人に謝罪することはありません。今度は、その後始末のために私たち看護師がたしなめたり、頭を下げたりしなければならないのです。
保険点数にならない業務にかかりっきりになることに嫌な顔をする医師や病院の事務方も、少なくないのが現実です。
病院は本日も大騒ぎ