「虎の門病院」の桑原政成医師が高血圧学会で報告した発表によれば、「日本人は尿酸値が1(mg/dl)上昇するごとに、男性で18%、女性で25%高血圧を合併しやすい」という。理由として、「尿酸値が高いと尿酸が血管に取り込まれ、動脈硬化を引き起こす」「血管を収縮させるホルモンの分泌が腎臓から増える」「活性酸素が生じ、血管拡張物質の一酸化窒素と結合して血管のしなやかさが失われる」などを挙げている。
尿酸値と高血圧の関係から、ガイドラインでは「尿酸値8以上」で高血圧患者の薬物治療を勧めているが、高血圧、ひいては脳心血管疾患のリスクを考えると、「高血圧がある人は、痛風発作がなくても7を超えたら薬物治療を考えた方がいい」と言う専門医もいる。
「食生活の見直しで尿酸値の低下を目指す。それで不十分なら、薬物治療を開始する。痛風発作ひとつにとらわれず、さまざまな合併症のリスクを考慮しなければなりません」
良医が警告 やめてはいけないクスリ