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【小児頭痛外来】東京医科大学病院小児科(東京都新宿区)

東京医科大学病院の山中岳講師(右写真はイメージ)/(C)日刊ゲンダイ

 しかし、これらの非薬物療法で改善がみられなければ、頭痛が起きたときに痛みを抑える鎮痛薬を使う。

「主に、アセトアミノフェンやイブプロフェンを使い、吐き気があれば制吐剤も併用します。薬は飲むタイミングが悪いと効きません。痛みが我慢できなくなったら飲むのではなく、痛み出したら30分以内に飲むのがポイントです」

 鎮痛薬が無効なら、10歳以上の場合では大人の片頭痛で使う「トリプタン製剤」を処方する場合もある。さらに、吐くような重度な片頭痛が月3~4回あるようなら予防薬を検討する。一般的には三環系抗うつ薬や抗てんかん薬が処方されるが、同外来では副作用の心配がほとんどないビタミンB2から処方するという。

「頭痛への不安を持つことが悪いので、最初から薬に頼るのではなく、小児の片頭痛はどういう病気なのかをよく理解してもらうことが大切です。頭痛と上手な付き合い方ができれば、6~8割前後は改善します」

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