放置は危険…「じんましん」症状消えても完治にあらず

無自覚の皮膚疾患に要注意(C)日刊ゲンダイ

「皮膚がすでに壊死しています。皮膚の壊死部分をこそぎ落とし、肉芽が盛り上がるまで待たなければならず、治療期間は平均して2~3カ月に及びます」

 角田医師は、「そもそも湯たんぽは勧めていません」と話す。

■冬の乾燥だと思っていたらアトピー性皮膚炎

 アレルギー疾患である喘息は、子供の頃はなんともなくても成人になってから発症する人が少なくない。アトピー性皮膚炎も同様で、成人で初めて発症する人がいる。

「冬の乾燥で皮膚のバリアーが壊されるのが原因です。単なる皮膚の乾燥では、カサカサして粉を吹く程度ですが、アトピー性皮膚炎であれば、湿疹病変が見られます」

 アトピー性皮膚炎であれば、治療が遅れると、患部の湿疹がひどくなり、ジュクジュクしてくる。最初は肘の内側や首の下、膝の裏側などほんの一部だけだったのが、場合によっては広範囲に広がり、目立つようになる。

「軽症だからこそ気がつきにくいのですが、治療を受けずにいれば、重症のアトピー性皮膚炎に移行するかもしれません」

 乾燥部分があり、粉を吹くだけでなく湿疹のようなものができていれば、アトピー性皮膚炎を疑ったほうがいいかもしれない。

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