当事者たちが明かす「医療のウラ側」

エビデンスがすべてでいいのか? 信じれば偽薬も効果発揮

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 例えば、治療するにはその薬しかなく、信頼度の高い臨床実験が行うには人道上の問題があり、証明しづらいケースです。その場合、エビデンスが低いので飲むのをやめるとしたら、どうでしょう。患者さんにとってプラスではないのではないでしょうか?

 患者さんが「良い」と思えば効果が出る場合があります。「医師が脈を取る」「医師が話を聞く」。それだけで患者さんの症状が改善することもあるのです。本来、薬は人間が持っている病に対する治癒能力を引き出すためのもの。その意味ではプラセボ効果もまた、立派な医療だと思うのですが……。

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