病院は本日も大騒ぎ

手術後の大部屋で起こっていること

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 中には笑える話もあります。手術をした直後、排泄は寝たまま行ってもらいますが、少し気の毒に思うのは、隣に寝ている患者さんです。ベッドをカーテンで仕切っているとはいえ、排泄は時間を選びません。たまたま昼食中に、隣のベッドで少し遠慮気味にウンウンといううなり声が……。やがて部屋に立ちこめる臭いに、隣の患者さんは箸を止めてしまいました。

 私は、昼食を途中で止めた患者さんの耳元で「ごめんなさいね」と、笑顔でささやきましたが、病院で唯一の楽しみといえる食事の時間をジャマされたのですから、患者さんの腹立ちは収まりません。あとでおまんじゅうの差し入れをして、機嫌を直してもらいました。

■患者さんの失踪

 また、私が夜間勤務のとき、認知症の患者さんが突然ベッドから消えたことに気がつきました。いつも監視はしているのですが、手術を受けたばかりの別の患者さんの方を気にしていたため、注意がおろそかになっていたのです。

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