泡盛練乳割りも 長寿日本一から転落した沖縄の食リポート

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 高齢で健康な人に若いころの食生活を聞くと、主食は芋だったという。野菜は年中あるので日常的に食べ、肉は盆と正月、行事の時だけ。漁師町では市場に売って余った魚を時々食べる。昭和初期まではこれが日常だったそうだ。

 ところが、本土に先駆けてアイスクリームの大型店や24時間営業のドライブインのハンバーガー店などがオープン。現在、ハンバーガー店は若者に限らず、たくさんの高齢者が利用している。

「沖縄県民の食文化はアメリカ化され、食生活の変化とともに味覚も変わり、こってりした味付けを好む。とても痩せられる食事ではありません」

 結果、沖縄の久米島(那覇から一番近い離島)では、小学生の30%、中学生は52%が糖代謝異常を抱えている。那覇市の小学4年生は男女ともに肥満の割合が全国平均より高く(平成24年那覇市小児生活習慣病検診から)、受診児童の男児は、腹囲で56.9%、中性脂肪で25%、HbA1Cで46.6%が正常値を超えている。

「歯がボロボロの3歳児、清涼飲料水やプリンが食の中心で、白米さえ硬くて食べられない3歳児など、普通では考えられない子供たちもいるのです」

 沖縄を見れば、食生活は健康と大きく関わっていることが分かる。

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