クスリと正しく付き合う

「お茶」で薬を飲んでも大丈夫なのか

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 薬を「お茶で飲む」という方も多いのではないでしょうか。薬の多くは「食後」内服です。食後とされているのは、飲み忘れを防ぐ、胃に負担をかけない、吸収をよくするなど、さまざまな理由があります。

 ただ、食後に薬を飲むとなると、水ではなく、必然的に「食後のお茶と一緒に飲む」となるケースが増えるのではないかと思います。

 お茶と薬の飲み合わせは大丈夫なのでしょうか? 「飲み合わせ」という観点からは、「問題ない」といってよいと思います。もちろん臨床試験は水で行われていますので、水とお茶を直接比較しているわけではありませんが、お茶で問題になるような飲み合わせは報告されていません。

 かつては「貧血治療に用いられる鉄剤はお茶と一緒に飲んではダメ」とされていました。これは、お茶に含まれるタンニンという成分(渋み成分)が鉄と結合してキレートと呼ばれる不溶性の結合体を形成することで、鉄剤の吸収が悪くなると考えられていたためです。

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神崎浩孝

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。