受診までの「応急処置」

【乗り物での耳閉感】まずは鼻、口を閉じてつばを飲む

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などで鼻に炎症がある人は、もともと起こりやすいので要注意です。鼻の持病がなくても、たまたま風邪をひいていたり、アルコールを飲んでいたりしても粘膜が腫れて耳管の通りが悪くなるので起こりやすく、症状も強く出やすい」

 つばを飲んでもダメなら、強制的に圧を加えて耳管の通りを促す方法がある。水泳などのときによく行う「耳抜き(バルサバル法)」だ。やり方は、鼻をつまんで口を閉じ、鼻をかむように息を送る。もしくは、鼻をつまんで口を閉じ、つばを飲み込む「トインビー法」を試してみるのもいい。ただし、やり過ぎると逆に悪化させる可能性があるので、やっても2~3回程度までという。

「2~3日しても耳閉感などの症状が改善しなければ受診してください。中耳の陰圧があまり長く続くと、中耳の粘膜から染み出た体液がたまる『滲出性(しんしゅつせい)中耳炎』を発症する恐れがあります」

2 / 3 ページ