Dr.中川のみんなで越えるがんの壁

34年目の再発も…区切りの5年超も経過観察が必要ながん

 がんが見つかったときの進行度やがんの性質によって再発の時期は異なりますが、乳がんができ始めたころからCTなどで確認できないような微小転移という形で潜んでいたものが、再発を予防するための治療もすり抜けて何年後かに目で確認できるくらいに大きくなったものが再発です。

 それでも、最初の診断が早期がんならオリビアのような悲運は避けられる可能性が高くなるのも事実。やはり早期発見が重要です。

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中川恵一

中川恵一

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。