Dr.中川のみんなで越えるがんの壁

検査編<1>検便は夏より冬に 高温で“異常あり”が“なし”に

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 読者のみなさん、検便はいつ、どのような状態で提出していますか。もし“高温リスク”にさらされているなら、本当の意味での「陰性」ではないかもしれません。正しく検査ができていない以上、「見落とし」ともいえません。そんな厄介な目に遭わないためには、とにかく正しく検査を受けることです。

 便潜血検査のがん発見率は1回当たり45%ほどと高くありませんが、2回で70%に上昇。2年目で91%、さらに3年目には97%にアップするのですから。

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中川恵一

中川恵一

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。