場面緘黙症とは…歌って克服目指すソングライターが語る

「成功体験を重ねれば、少しずつ良くなっていきます」と岩倉純さん(C)日刊ゲンダイ

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 場面緘黙症という病名を知ったのは今から5年前です。当時、社交不安障害によるうつ状態で会社を辞め、治療を受けながら自宅で過ごしていたのですが、いろいろと調べている中で知りました。なぜ子供の頃、話せないのだろうと思っていましたが、重なる部分が多く、腑に落ちました。

 小学校3年生頃から、学校ではうなずくとか首を振るくらいしかできなくなりました。家族とはよく話していましたし、それまではそこそこ活発だったんですが……。話せなくなったきっかけはわかりません。

 学校では萎縮して固まっている感じ。「臆病で情けないダメな人間だ」という劣等感もありました。だから親にも「学校で話せない」とは伝えていません。中3で自己紹介をみんなの前でした時、「声が小さい」とヤジが飛び、それがショックで全く話せなくなり、不登校になりました。

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