クスリと正しく付き合う

湿布薬は剥がしてからでも光に当たると副作用の可能性が

湿布薬によるかぶれには大きく分けて2種類(C)日刊ゲンダイ

■妊婦の使用は実際はNG

「湿布薬を貼っている部分は恥ずかしいから露出しないでしょ」と思うかもしれません。しかし、光線過敏症は湿布薬を剥がした後に光を浴びても起こる可能性があるので注意が必要です。寝る前に湿布薬を貼り、外出する前に剥がしたような状況でも、貼っていた部分は光が当たらないように隠す必要があるのです。湿布薬を剥がしてから4週間程度は光は避けるべきとする報告もありますので、気を付けましょう。

 また、湿布薬に関しては「妊婦が使用しても大丈夫でしょうか?」という質問を多く受けます。「湿布薬くらいなら問題ない」と誤解されがちですが、実際はNGです。特に妊娠後期には胎児の血流に影響が出る可能性があり、「使用しないこと」とされています。湿布薬を侮ってはいけません。

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神崎浩孝

神崎浩孝

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

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