市販薬との正しい付き合い方

「下痢止め」や「便秘薬」はタイプを知って適切に選ぶ

写真はイメージ

「お腹の調子」とは、胃の調子と腸の調子を指すことが一般的です。前回お話しした胃と胃薬に続き、今回は腸と薬について紹介します。

 腸の調子に関係する薬には、止痢薬(下痢止め)、整腸剤、便秘薬などがあります。

 まず、腸の調子=便の形状として捉えるなら、調子が悪い状態は「下痢」と「便秘」に分けられます。ともに、臨床ではよく見られる症状で、ほぼすべての人が一度はいずれかを経験したことがあるでしょう。

 便の水分が異常に増え、液状またはそれに近い状態である下痢便や軟便を繰り返し、腹部不快感や腹痛を伴う状態を「下痢もしくは下痢症」といいます。逆に便秘は便の回数が少ないか、出にくい症状を指し、便秘が続いて治療が必要な状態を「便秘症」といいます。

 下痢の治療に用いられる薬は、ロペミン、タンニン酸アルブミンまたは整腸剤です。これらはいずれもOTC医薬品として薬局で購入が可能です。下痢は無理に止めない方がよい場合(細菌感染によるものなど)もありますが、ひどい場合には止瀉薬を使うことをお勧めします。加えて脱水症状に注意し、水分とミネラル摂取を行うようにしましょう。

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神崎浩孝

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

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