進化する糖尿病治療法

なぜ年1回でほとんど春? 健康診断結果に潜む問題点

写真はイメージ

 健康診断や人間ドックのシーズンです。ある40代半ばの患者さんは、「健診の1カ月くらい前から準備をする」と話します。その“準備”とは、「炭水化物や揚げ物は一切食べない」「家で食べるのは鶏肉のささみか豆腐。外食では、もりそば」というストイックな内容です。

 彼は、普段は夜遅くまで飲むことが多い。

 食事は、朝は自宅でパンとコーヒーと果物。昼は仕事の合間に急いで食べることがほとんどで、天ぷらそば大盛りやカツ丼大盛り、ラーメン&チャーハンをかき込む。愛煙者で、喫煙本数は1日20本超。

“準備”もあって、毎年の健康診断の結果は悪くない。

 今年の健診後の面談では、「中性脂肪以外は問題ない。中性脂肪は高いが、これは食事の影響で上がったり下がったりしますから」と担当の医師や看護師に言われたそうです。

 健診の結果は、自身の健康状態を知るバロメーターになりますが、健診の結果だけをうのみにするのは危険です。

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坂本昌也

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

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