日本人の胃がんの99%はピロリ菌が原因 検査と除菌を知る

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

■“胃痛もないから感染していない”は間違い

 ピロリ菌感染は5歳くらいまでの間に起こる。免疫機能が不完全なため、ピロリ菌が定着しやすいからだ。免疫機能が完全になった成人では、新たな感染は起こりにくい。ピロリ菌を持っている人とキスしても、成人同士なら感染しない。いずれにしろ感染の有無は検査でないと分からない。病院へ行くべきだ。

「“胃痛もないから感染していない”と言う患者さんがいますが、ピロリ菌感染は症状とは関係ありません。感染者の多くは無症状なのです」

 ピロリ菌が自然消滅するケースもあるが、それは胃炎が長期間続き、健康な胃にあるヒダがなくなった場合。むしろ最も胃がんに気を付けなければならない状況であり、当然“検査が必要なし”とはならない。

 ピロリ菌の検査は、血液検査、呼気テスト、便または尿中抗原検査、組織検査の4通り。

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