ケアマネジャーのアドバイスで、「小規模多機能型居宅介護施設」(1割負担、本人の選択で通い、宿泊が自由な施設)を利用することにした。それでも、仕事の都合で、送迎時間の折り合いがつかないことが多かった。
「4年前から自宅と同じ区内の別の施設のお世話になるようにしました。でも、私が仕事が休みのときは、母親をホームから連れて帰り、自宅で一緒に暮らすようにしています」
ホームの利用頻度は、月に3分の2。3分の1は自宅で介護している。
自宅での介護は、レンジやポットでやけどをしないように気を使う。
トイレの時間にしても、常に母親の顔色をうかがってきた。
「私を見守ってくれてきた大切な母親ですから、手抜きをしたくありません。でも、正直、ストレスがたまりますね。そんなとき会話を楽しむ相手もいないし、もうエイ! とお酒を飲んでしまいます」
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