命にかかわる胆石…健診での発見は非常に困難なため要注意

(C)Igor Vershinsky/iStock

 健康診断を受けた人の10~20人に1人に見つかるのが胆石だ。これがもし、胆のうで見つかれば症状が出るまで治療の必要はないが、胆管にできる「総胆管結石」であれば、時間が許す限り早く治療を受けた方がいい。「胆のうの胆石は生涯に症状が出る確率は10~20%。ところが総胆管結石はほぼ100%。明日出るかもしれないのです。治療を遅らせるメリットが一つもありません」(NTT東日本関東病院肝胆膵内科・藤田祐司医師(胆膵グループリーダー)=以下同)

 総胆管結石が胆管の出口に詰まった場合、肝臓、胆のうを経由して流れてくる胆汁がそこで滞り、胆管が膨張。激しい腹痛が起こるだけでなく、もし十二指腸側から細菌が侵入したら、胆管に炎症が起こり、肝臓まで達し、血流に乗って全身へ細菌が回る可能性がある。敗血病を起こし、最悪の場合、死に至る。

 そうなる前に、できれば総胆管結石を見つけたい。どういう方法があるのか?

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