また、脳梗塞や糖尿病の発症による神経障害が影響して便失禁を起こす場合もあるという。
では、便失禁を防ぐには、生活でどんなことに注意すればいいのか。便失禁の治療で指導している生活習慣の改善は、主に「排便」「運動」「食生活」の3つ。これらは痔の予防にも共通することが多い。
排便で最も大切なことは、便意を感じたら我慢せずにトイレに行き、排便する習慣をつけること。長い時間便座に腰かけていきむのは良くない。運動習慣は腸の動きを良くして排便リズムを整えてくれる。ウオーキングなど無理なく継続できる運動を習慣にしよう。
「便がゆるいと、それだけ便漏れの頻度が増えてしまいます。食生活は、便のボリュームを増やして、硬さを調節してくれる食物繊維を多く含んだ食品を取ることを心がける。日本人の成人1日当たりの食物繊維の摂取量は平均14グラムくらいですが、1日25グラムくらいを目標に取ってください」
病気を近づけない体のメンテナンス