正月明けに寝苦しさや寝起き後の疲れが…夜間低血糖を疑え

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 夜間低血糖を起こしている人は起床時の血糖値が高くなる。「200ml/㎗以上」という人も珍しくない。下がり過ぎた血糖の反動として血糖を上げるホルモンが大量に分泌され肝臓でのグリコーゲンの分解や糖新生が促進されてしまうからだ。

「夜間低血糖になりやすいのはインスリンやSU剤(スルホニル尿素薬)で糖尿病治療している人です。ただし、糖尿病でありながら自分にその自覚がなかったり、糖尿病と知りながら放置したりしている人でも夜間低血糖は起こり得ます」

 2016年の国民健康・栄養調査によると、「糖尿病が強く疑われる者」と「疑いが否定できない者」の推定数は2000万人。「糖尿病が強く疑われる者」のうち、「現在治療を受けている者の割合」は76.6%(男性78.7%、女性74.1%)である。その数は男女とも増加しているものの、4人に1人は無治療であり、40代はとくにそれが目立つ。一般の人が考えているよりも多くの人が夜間低血糖による寝苦しさを経験している可能性がある。

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