病気を近づけない体のメンテナンス

肝臓<下>下戸の肝臓病NAFLDには成人の2割が罹患する

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■単糖類や鉄分の取りすぎはダメ

 では、NAFLDを防ぐには、どのような生活改善が大切になるのか。リスクで大きいのは、主に「炭水化物(糖質)」「中性脂肪」「コレステロール」の取り過ぎだ。

「まず自分がどの栄養素の取り過ぎでメタボになっているか振り返ってみることです。その栄養素を多く含む食品を1~2割程度減らした食生活で、運動習慣の時間を増やすことです。炭水化物でも特に悪いのは『単糖類(ブドウ糖や果糖など)』の取り過ぎです。健康のために果物を多く取る人もいますが、食べても1日に握りこぶし1個分くらいの量に抑えましょう」

 それとC型肝炎やNASHの人は鉄の代謝異常を来し、肝臓に鉄分が過剰に蓄積されることがある。すると鉄と過酸化水素が結びついて大量の活性酸素が発生して、肝臓の細胞が障害され正常な働きができなくなってしまう。脂肪肝を指摘された人も鉄分を多く含む食品(レバー、ホウレンソウ、ひじき、卵など)の食べ過ぎには注意した方がいいという。

 運動習慣はカロリーを消費させる有酸素運動(ウオーキングなど)が従来勧められてきた。しかし、最近は有酸素運動だけでなく、余分な糖質の消費や基礎代謝を上げるために筋肉をつける「無酸素運動(階段の昇降、スクワットなど)」を運動習慣に取り入れることも重要という。

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