新型コロナPCR検査結果のバラつきは検体の取り方にあった

中国では9回目の検査で陽性が現れた女性患者も(PCR検査の様子=中国、武漢市) (C)新華社/共同通信イメージズ 

 呼吸器官に症状が現れたのは、2月7日。7日、8日、11日にPCR検査をしたがいずれも陰性だった。12日のCT検査で肺に影が認められたので13日にPCR検査をしたが、これも陰性。17~22日の間に4回PCR検査をしたが、やはりいずれも陰性だったという。

 ところが、隔離から23日経った2月24日、9回目のPCR検査で陽性に。ちなみにこの女性、PCR検査で陰性反応が続いていた2月15日、血清検査では新型コロナウイルス陽性という結果が出ていたと、地元新聞が報じている。

 また、中国四川省では、新型コロナウイルスに感染後、陰性となりいったん退院し、その後の再検査では陽性になったという別のケースもある。同省の新型肺炎対策チームは「検体の取り方の問題の可能性が高い」としている。

 日本感染症学会は、新型コロナはインフルエンザに比べてウイルス量が少なく、PCR検査結果の判定を難しくしており、早い段階でのPCR検査は「決して万能ではない」と述べている。

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