順調に回復している渦中に、友人から一本のメールが入る。
「私が感染をさせたかもしれない友人が、40度近い高熱でうなされ始めている」
自分だけなら我慢をすればいいが、友人の苦しみには胸が痛む。
ベッドに伏せながら39・7度の高熱と対峙しているとき、正直、頭に死もよぎった。
病室を巡回してきた年配の医師が、独り言のようにこうつぶやいていた言葉が脳裏に焼き付いている。
「もし私がコロナに感染したら、間違いなく亡くなる数%側に入るでしょう。でも医師として患者に向き合い続ける限り、死を覚悟しなければなりません」 (つづく)
病の克服は患者に聞け