第2波に備えよ 新型コロナを徹底検証

<11>本当に「川崎病」を発症させるのか?欧米で相次ぎ報告

屋外で間隔を空けて授業を受ける子どもたち(C)LaPresse/共同通信イメージズ

 川崎病とは、1967年に川崎富作博士により発見された乳幼児が罹患する全身性の血管炎症候群のこと。発熱、両側眼球結膜の充血、いちご舌などの口唇・口腔所見、発疹、手足の硬性浮腫などの四肢末端の変化、非化膿性頚部リンパ節腫脹の6つが主要症状とされ、5症状以上を呈する場合に川崎病と診断される。その原因はいまだに明らかでないが、細菌あるいはウイルス感染、スーパー抗原、自己抗原などが原因として考えられている。

 日本川崎病学会は5月7日段階で日本に新型コロナウイルス感染症に関連する川崎病の症例報告はないとしているが、5月26日に韓国で川崎病ショック症候群の子供2例が報告された。

 川崎病になると、冠動脈などの血管炎や冠動脈瘤が生じることがあるが、細い血管の炎症が原因とみられる皮膚症状が、特に若い新型コロナ患者で出現するという報告がある。

2 / 3 ページ

関連記事