珈琲はクスリだ

<4>ウイルス感染を予防する インフルエンザや肝炎にも有効

カフェイン抜きの珈琲でも同様の結果

 野山にいるマダニに刺されると感染する、重症熱性血小板減少症候群と呼ばれる病気がある。刺されてから6日~14日程度で、原因不明の発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が生じ、時に頭痛、筋肉痛、神経症状(意識障害、けいれん、昏睡)、リンパ節腫脹、呼吸器症状(咳など)、出血症状(紫斑、下血)などの症状を引き起こす。時には重症化し、死亡することもある。

 2018年発表の感染症専門誌に掲載された論文で、珈琲酸がこの病気の原因であるSFTSウイルスに対して抗ウイルス作用があることが示されたという。

「ほかにもヘルペスやB、C型肝炎ウイルス、A型インフルエンザウイルスなどにも効果があることがわかっています。ただし、これは人間に対するものではなくあくまでも実験レベルのもので、人間に効くかどうかは今後の研究を待たなければなりません」

 とはいえ、その可能性はあるということだ。ダニにかまれたり、A型インフルエンザや肝炎になったら珈琲を飲むといいかも。

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