新型コロナ後遺症の正体

入院患者の過半数が訴える疲労感 背景で囁かれる意外な病名

新型コロナウイルスに感染し退院後も体調不良が続く人を対象にしたリハビリ施設で検査を受ける元患者(手前)=イタリア・ジェノバ(C)ゲッティ=共同

「倦怠感を引き起こす病気はさまざまありますが、現時点で新型コロナの後遺症に関係するとみられているのが、筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)の発症です、ドイツでも4月にCOVID-19により死亡した6人の病理解剖検査で、何と全員に脳炎と髄膜炎が認められたとのことです。生前に診断がつかない脳髄膜炎がこのような症状に関係しているかもしれません」

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東丸貴信

東丸貴信

東京大学医学部卒。東邦大学医療センター佐倉病院臨床生理・循環器センター教授、日赤医療センター循環器科部長などを歴任。血管内治療学会理事、心臓血管内視鏡学会理事、成人病学会理事、脈管学会評議員、世界心臓病会議部会長。日本循環器学会認定専門医、日本内科学会認定・指導医、日本脈管学会専門医、心臓血管内視鏡学会専門医。

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