Dr.中川 がんサバイバーの知恵

たいめいけん三代目は9月下旬に 現役世代のがん手術日は?

茂出木浩司さん(左)と小木博明さん(C)日刊ゲンダイ

 これも、一病息災かもしれません。先日、お2人の方に頭痛をキッカケに早期のがんが見つかりました。

 1人はお笑いコンビ「おぎやはぎ」の小木博明さん(49)です。片頭痛治療の余った時間で、ほかの検査を受けたところ腎臓がんが見つかったといいます。もう1人は洋食店「たいめいけん」の3代目・茂出木浩司さん(53)。ブログによれば、腰のケガで腰と首と頭が痛くなり、頭痛の主治医にMRI検査で調べてもらい、肺の異常が発覚。呼吸器外科での精密検査で肺がんと判明したそうです。

 お2人ともステージ1だったのは、何よりでしょう。特に小木さんは、「今年は人間ドックを受けるつもりがなかった」と報じられましたから、まさに不幸中の幸いといえます。

 対照的なのは、治療への段取りです。小木さんは17日に入院し、医療ロボット「ダビンチ」で切除する方針ですが、茂出木さんは「9月は重い仕事が多いため仕事に支障がないよう、9月の下旬に手術日をずらしました」とブログに記しています。

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中川恵一

中川恵一

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

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