平均で10・7年にわたる追跡調査の結果、肥満が持続していた人(BMI30以上)と比較して、肥満が改善した人(BMI25以上30未満)では、死亡のリスクが54%、統計的にも有意に減少しました。
この研究では、早死にしてしまう原因の12・4%が成人初期から中年期の肥満によるものであると見積もられています。ただ、体重に関する情報は研究参加者の自己申告に基づくものであり、厳密な解析ができていたかどうかについては議論の余地がありそうです。
また、日本人でBMIが30を超えるような人は少なく、この結果を広く一般化することも難しいように思います。とはいえ、肥満の改善が健康の増進に重要であることを示唆する貴重なデータであることは間違いありません。
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