高齢化に伴って、認知症を患う人の数は増加しています。しかし、現代の医療では症状を緩和したり病状の進行を遅らせる治療しかできず、認知機能を改善させるような治療法は確立されていません。そのため、認知症の予防に対する関心は日増しに高まっているといえるでしょう。
そんな中、日常における活動スタイルと、認知機能(記憶や見当識)との関連を検討した研究論文が、日本疫学会誌に2020年9月19日付で掲載されました。
この研究では、65歳以上の日本人4万4985人(男性2万772人)が対象となっています。被験者に対して、知的活動(書籍、雑誌、新聞)、創造的活動(工芸品、絵画)、文化的活動(俳句、書道、茶道、華道)に関するアンケート調査を行い、認知機能障害との関連性が検討されました。なお、結果に影響を与えうる年齢、教育水準、喫煙・飲酒状況などの因子について、統計的に補正して解析されています。
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