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胸やけで考えられる病気は? 心臓病が隠れているケースも

消化器内科医の工藤あき氏(提供写真)

 胸やけは食事の後などに、胸が焼けるような感じや痛み、違和感がある症状です。考えられる病気は一般的に「胃食道逆流症」です。

 これは、胃酸が食道に逆流することによって、みぞおちのあたりが焼けるように感じる胸やけを起こしたり、酸っぱい液体が上がってくるなどの症状、食道の粘膜が荒れて食道炎を発症する病気です。内視鏡検査(胃カメラ)を受けて、食道の粘膜変化が認められたら、「逆流性食道炎」と診断されます。

 食道の粘膜変化がない場合は、「非びらん性胃食道逆流症」と呼びます。

 主な原因は、お酒の飲みすぎや脂っこい物の食べすぎ。アルコール、コーヒー、炭酸、天ぷらやフライなどの揚げ物、甘いもの、酸っぱいもの、たばこを日常的に多く摂取したり、肥満、前かがみの姿勢の人に発症しやすいです。

 そういった一時的な生活習慣の乱れによるものは、通常は数日で元に戻りますから心配ありません。ただし、胃食道逆流症による、胸やけやげっぷが続く人の10%前後は大病を抱えている可能性があります。

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