モノが突然見えづらくて…高血圧なら目の動脈硬化に要注意

(C)simonapilolla/iStock

 20歳以上の日本人の2人に1人は高血圧、といわれるほど、高血圧は非常に多い病気だ。高血圧は動脈硬化を引き起こし、脳卒中や心筋梗塞などの危険因子になる。そして高血圧は、50歳以上に多い目の病気、「網膜静脈閉塞症」の危険因子でもある。「ひきち眼科」(北海道・札幌)の引地泰一院長に聞いた。

「網膜静脈閉塞症は、網膜を流れる血管の静脈が詰まる病気です」

 症状は、「ぼやける」「輪郭がよく分からない」「視野の一部分が暗くなって見えない」など。これらの見え方の異常が、突然起こる。

「『年のせい』『疲れているから』などと考え、様子見をする方がいます。しかし、遅くとも1~2週間以内には眼科を受診すべきです」

 静脈が詰まると血液の行く手が塞がれ、血液があふれ出る。そして網膜内に広がり、網膜浮腫(腫れ)を起こす。

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