高血圧の改善に「お酢」が効く 第一人者がメカニズムを解説

東京農業大学名誉教授の小泉幸道氏(C)日刊ゲンダイ

「血管で炎症が起こると活性酸素が発生し、血液中のコレステロールが酸化します。動脈硬化は、これが傷ついた血管壁に取り込まれてしまうことで起こるのです。私は、お酢の健康効果をさらにアップするために、タマネギと一緒に摂取することをおすすめしています。タマネギには硫化アリルの一種アリシンとポリフェノールの一種ケルセチンが含まれています。アリシンには血管内皮をしなやかに保ち血流をスムーズにする作用があり、ケルセチンには活性酸素の害から全身の細胞を健やかに保つ作用が認められています」(小泉氏)

 ただしアリシンは熱に弱い性質があり、加熱すれば分解されて機能しなくなる。

「私の家では『酢タマネギ』を常備しています。作り方は①タマネギの皮をむき、薄切りにする②全体に塩をまぶし、しんなりさせる③保存容器に入れて酢と蜂蜜を加える④蓋をして冷蔵庫で保存する――と簡単です。翌日から食べられるので、試してみてください」(小泉氏)

 どうせやることのない正月だ。この機会に常備菜として仕込むのもいいだろう。

 もちろん「お酢さえ飲めばオーケーというわけではありません」(小泉氏)。

 近所の散歩ぐらいは日課にしよう。

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