コロナ禍で自宅にこもる今年は「冬疲労」に気をつけたい

緊急事態宣言も延長されて…(C)共同通信社

「暖房設備を稼働させたとき、冷たい空気に比べて体積が大きい暖かい空気は部屋の上にたまります。そのため、足元は冷えているのに頭部が温まっている状態が続き、脳がのぼせてしまうケースも少なくありません。『のぼせ』は脳温度が上昇し体温をコントロールする力、すなわち自律神経の疲弊を意味します」

■二酸化炭素の濃度にも注意

 また、冬は暖かい室温をキープしようとして窓を開けて外気を取り込む機会が少なくなる。さらに、コロナ禍では家族全員が室内で過ごす時間が増えているため、呼気によって室内の二酸化炭素の濃度が高くなっている恐れがあるという。

「大気中の二酸化炭素濃度は0・03%ですが、呼気には4・5%の二酸化炭素が含まれています。われわれは呼吸によって空気中の酸素を取り込んで血流という形で脳に届け、体内にたまった二酸化炭素と交換しています。体内の二酸化炭素濃度が高くなると血液が酸性に傾き、呼吸をつかさどる自律神経が正常に機能することができません。その結果、倦怠感や頭痛などの症状が表れるため注意が必要です」

3 / 4 ページ

関連記事