コロナ第4波に備える最新知識

打ち手不足なのに薬剤師のワクチン接種はなぜ許されない?

よりスムーズになる!?(C)日刊ゲンダイ

 薬剤師のワクチン接種についてはインターネットで行われた約2万4000筆の署名が提出されたこともあり、政府のワクチン担当である河野太郎規制改革相が「薬剤師による接種を検討する」と発言。また東京都の小池百合子知事も菅義偉首相に対して、薬剤師がワクチンの打ち手となるよう要望したと報道されている。

「日本では法律に基づき行われる定期接種と患者さんが自分の意思で受ける任意接種があり、病院に少なからぬ収益をもたらしています。例えば毎年10月ごろから始まるインフルエンザワクチンなどは自由診療扱いで、開業医の中には病院スタッフの冬のボーナスの資金源としてアテにしているところもある。もし、新型コロナをキッカケにワクチン接種の業務が薬剤師に奪われたら、経営が苦しくなる病院も出てくるでしょう。それを心配している医師もいると思いますよ」(前出の医師)

 未曽有の危機を前に、ワクチン接種が切り札というなら、そんなことを気にしている場合じゃない。

3 / 3 ページ

関連記事