科学が証明!ストレス解消法

1時間怒り続けると残業6時間分相当の精神力を消耗する

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 イライラしてしまうことは良くないことだとわかっていても、ついついささいなことで腹が立ってしまう――。そんな人は多いのではないでしょうか? 怒りを無理に抑えようとすると、かえってストレスになりかねません。だからイライラそのものを我慢する必要はありませんが、ささいなことで腹を立ててしまう人は注意が必要です。

「イライラしすぎると免疫が下がってしまう」とは、ロンドン大学で博士号を取得しているグレンらの実験結果(1995年)です。彼らは、健康状態の17~50歳の男女30人を集め、戦争のシーンなど負の感情を喚起させる映像を見せました。その結果、特にIgA(免疫グロブリンA)など消化器系や尿路の病原体と深く関係を持つ免疫が下がり、心理テストでも気分障害を起こす人が多かったそうです。

 対して、マザー・テレサの活動など心が落ち着く映像を見せたところ、被験者の免疫系機能が増加したといいます。このように聞くと、なるべく心が温まるような映像を見ることが望ましいように思えますが、もっと効果的な方法があると、同実験は明らかにしています。

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堀田秀吾

堀田秀吾

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

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