新型コロナワクチンの疑問に答える

新型コロナワクチンはすでに1度罹患した人でも接種できる?

1度目の接種を終えた人も増えてきた(C)共同通信社

 厚労省はHPで、〈全身性の副反応や、接種部位の痛みといった局所の副反応が、感染歴のない方と比べると高い割合で発現するといった報告もあります〉とのアナウンスも行っている。

【Q】職域接種の申請が相次いだことで、モデルナ製も供給不足となり、受け付けが停止される事態となっている。1回目の接種後に予約を取れなかったり副反応を気にしている間に2回目を逃した場合次の接種をまた1回目として打つ必要があるのか?

【A】「最初の接種から2~3カ月であれば、1回目から打ち直す必要はありません。ワクチンは1回接種すると初回免疫(プライミング)が得られます。これは免疫を活発にするための予備刺激と呼ばれるもので、ファイザーの場合は接種3週間後(モデルナは28日)に追加免疫(ブースター)をすることで、体内の免疫記憶を活性化させてウイルス予防効果を増強させます。1回でも7割前後以上の予防効果があるとされますが、強固な免疫を獲得するには2回必要です。接種間隔は国によってもさまざまですし、かかりつけ医などに相談し、3カ月くらいなら2回目として予約してもいいでしょう」

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奥田研爾

奥田研爾

1971年横浜市立大学医学部を卒業後、米国ワシントン大学遺伝学教室、ハーバード大学医学部助教授、デューク大客員教授、スイスのバーゼル免疫研究所客員研究員として勤務。2001年横浜市立大学副学長、10年から名誉教授。12年にはワクチン研究所を併設した奥田内科院長。元日本エイズ学会理事など。著書に「この『感染症』が人類を滅ぼす」(幻冬舎)、「感染症専門医が教える新型コロナウイルス終息へのシナリオ」(主婦の友社)、「ワクチン接種の不安が消える コロナワクチン114の疑問にすべて答えます」(発行:日刊現代/発売:講談社)のほか、新刊「コロナ禍は序章に過ぎない!新パンデミックは必ず人類を襲う」(発行:日刊現代/発売:講談社)が8月に発売される。

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