役に立つオモシロ医学論文

感染拡大が懸念されるデルタ変異株に対するワクチンの効果は?

ファイザー製ワクチンを接種される若者(ロンドン=トッテナム・ホットスパースタジアム)/(C)ロイター

 その結果、ファイザー/ビオンテック社製ワクチンのアルファ変異株に対する効果は、1回接種で47・5%、2回接種で93・7%、デルタ変異株に対する効果は1回接種で35・6%、2回接種で88・0%でした。また、アストラゼネカ社製ワクチンのアルファ変異株に対する効果は1回接種で48・7%、2回接種で74・5%、デルタ変異株に対する効果は1回接種で30・0%、2回接種で67・0%でした。

 当初、ファイザー/ビオンテック社製ワクチンの有効率は95%と報告されていましたから、少なからず効果が減弱することは否めません。ただ、その効果の減弱は決して大きなものではなく、ワクチンを2回接種すればデルタ変異株に対しても十分な感染予防効果が期待できるように思います。

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青島周一

青島周一

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

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