歯周病をコントロールする「歯周組織再生療法」とはどんな治療なのか

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 歯周組織再生療法は、歯肉に炎症があったり歯根が汚染されているとうまくいかない。なので、まずは歯周基本治療で歯肉の状態を改善する。

「そのうえで、歯茎を切開して歯槽骨から歯茎を剥離し、不良肉芽組織や歯根の表面に付着している歯石やバイオフィルムを取り除きます。それから、線維芽細胞の増殖因子を主成分とする『エムドゲイン』や『リグロス』といった薬剤を歯根に塗り、歯周組織の再生を促すのです。歯槽骨の欠損が多い場合は、薬剤に加えて骨の成分などから作られた材料を充填したり、人工膜をかぶせるケースもあります。そうした処置を行ってから、歯茎を元の位置に縫合し、およそ10日前後で抜糸します。歯周組織再生療法では縫合も重要なポイントです。しっかりと正確に縫合しないと、口腔内の細菌などが傷口からどんどん侵入して、再生を妨げてしまいます。そのため、歯科医には切開と縫合の技術が求められます」

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