「さらに、梅毒には採血でできる2つの抗体検査があるのですが、過去に梅毒にかかったことがあれば、現在梅毒でなくても陽性と出ますし、梅毒のごく初期では2つの抗体検査ともに陰性となる。抗体がすべて陰性にもかかわらず明らかに梅毒の患者を、私は何人も見たことがあります」
梅毒かどうかを診断するには、抗体検査の結果だけに頼らず、患者自身の背景(性風俗の利用歴や従事歴など)と現在の症状を重要視する。これは、経験を積んだ医師でないとできない。
梅毒に感染しないよう、不特定多数の人との性行為を避ける。性感染症リスクの低い性行為に努める。そして、疑わしき症状があれば、速やかに調べる。
なお、梅毒の検査は多くの自治体の保健所などでも、HIV(エイズウイルス)の無料匿名検査と同時に受けられる。