60歳からの健康術

性感染症編(2)股間のかゆみの意外な原因 糖尿が進行して…

写真はイメージ

 皮膚掻痒症とは、発疹などの目立った症状がないのに、かゆみが出る病気のこと。「限局性」と「汎発性」があり、前者は主に中年以降の女性の外陰部、男性のおしりなどに出やすい。後者は内臓の病気が原因で全身にかゆみが出やすい。代表的な内臓の病気は糖尿病、肝硬変、慢性腎不全など。バセドー病や鉄欠乏性貧血などでも発症する。

「糖尿病で陰部がかゆくなるのは、血糖値が上がって皮脂が減少して、皮膚が乾燥するからです。高齢者はただでさえ皮膚が乾燥しやすいので注意が必要です。皮膚が乾燥して水分を消失すると、外側からの刺激を受けやすくなり、かゆみを感じる神経末端が表皮へ入り込むことで、かゆみが増強すると考えられます」

 この男性はその後、糖尿病専門医に診てもらうことで、かゆみが軽減したという。股間のかゆみを恥ずかしいからと自己判断して勝手に薬を使うと治らないばかりか悪化する場合がある。気をつけることだ。

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